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| トマトがスペイン人によって、新大陸からイタリアにもたらされたのは16世紀。しかし、食用となったのは17世紀になってからです。トマトは、当時スペイン領だった南イタリアで栽培され、その独特の味わいと食欲をそそるあざやかな赤い色が、絶賛されるようになります。 |
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| 古い歴史を持つパスタ料理のひとつに、パスタをにんにくとオリーブ油で和えただけのものがありますが、イタリア料理におけるトマトの導入はそれまでの調味料を忘れさせてしまうほど、味においても料理の色彩においても、偉大なる革新でした。 |
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| トマトの一大産地となった南イタリア周辺は、また、デュラム小麦の産地であり、18世紀初頭のナポリにおいてトマトとパスタが出会ったのは自然ななりゆきでした。当時のナポリ市民の生活を描いた風俗画の中に、スパゲティを食べる様子や、屋台のスパゲティ売りなどが描かれています。 |
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| スパゲティをトマトソースで調味する料理は、ナポリの名前を冠した“スパゲティ・ナポリターナ”として広まっていきました。食欲をそそる赤い色、
トマトの酸味・甘味に加えて、今までにない新鮮なおいしさ!パスタとトマトの「幸福な結婚」と言うことができます。
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| そのおいしさの理由は、大きく分けて2つありました。まずその1つは、トマトの“旨み成分”です。トマトは野菜のなかでもグルタミン酸という“旨み成分”を豊富にふくんでおり、煮込んでソースにした時に素晴らしい“調味料”となるのです。また、肉・魚にふくまれるイノシン酸や、きのこ類にふくまれるグアニル酸など、ほかの食材の“旨み成分”と出会うことで、その相乗効果によっておいしさが深まります。 |
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| もう1つの理由は、トマトの酸味や香りによるものです。トマトの酸味(クエン酸やリンゴ酸)や、香りは、肉や魚介類の臭みを消し、野菜の淡泊な味を引き立てます。トマトの登場によって、イタリア料理のバリエーションが広がりました。トマトと肉、トマトと魚介類、トマトときのこ…などトマトはイタリア各地の素材と結びつき、イタリアではバラエティ豊かなパスタ料理が発展していったのです。 |
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