 |
 |
わたしたちが訪れたのは、レッジョ・カラブリア郊外にあるドライトマトの製造場です。製造場といっても工場ではなく、農園です。ドライトマトは、日本ではまだそれほど馴染みがありませんが、南イタリアでは食卓に絶対欠かせない食材。夏のトマトの収穫期に加工する、一種の保存食です。
さんさんと照りつける太陽のもと、広大な敷地に、半分に切られたトマトがずらりと並んでいます。自家製のトマトは、細長いペア・タイプ。よく“サンマルツァーノの一種”という人がいますが、サンマルツァーノについては、前号でもお伝えしたとおり、"保護指定原産地表示制度"に基づき、特別な地域で厳格な基準を守って栽培されるトマトの品種を指しますので、注意しましょう。
作り方の手順は、まずよく熟したトマトを洗い、手作業でひとつひとつトマトを切ってゆきます。ゼリー状の中身がうまく出るように、上部のくぼみに沿って切るのがコツ。すぐに2、3度繰り返して塩をふります。そして、水分がなくなるまで網の上に置いて天日で乾かします。所要日数は8月なら3〜4日が目安。天日干しした後に、お酢を入れた熱湯で殺菌、もういちど乾かして出来上がりです! 日本でも、港町に行くと漁師さんがいわしなどを干していますよね? あの感覚なのです。 10キロの生トマトに対して、できるドライトマトはおよそ1キロ、作業の時期は8月第一週から9月半ば頃まで。この製造場で選別され袋詰めされたドライトマトは主にアメリカやEU内に向けての輸出用だそうですが、同じように作られたドライトマトがイタリアの食卓で大活躍しているのです。 |
|
 |
 |
 |
| 洗ったトマトをひとつずつ手作業で切っていきます。 |
 |
 |
 |
| 塩をしたトマトを網の上に乗せ、数日間、天日で干します。 |
 |
 |
 |
| 見渡す限り、ドライトマト! 壮観です。 |
 |
 |
 |
| 出来上がったトマトは手作業で選別した後で箱詰め。 |
|