表参道を明治神宮方面へ歩くこと数分、遊歩道を右に折れると、そこは裏原宿。おしゃれな若者たちが行き交うキャット・ストリート沿いに、ギリシャ・レストラン「スピローズ」はあります。
オーナーのスピリドン・メンザスさんがこの店を開いたのは2003年11月。それまでは証券会社に勤めていたという彼がレストラン経営に踏みきったのは、一重に「ギリシャをもっと日本の人に知ってもらいたかったから」。それには、食文化を伝えることがいちばんだと思ったからだそうです。
コバルト・ブルーと白を基調にした店内は、エーゲ海の島のイメージ。ビルの3階にあるため、日中は自然光がたっぷり入って、気持ち良くくつろげます。
ギリシャ人の父親と日本人の母親を持つスピリドンさんは、国籍はギリシャですが、神戸で生まれ育ちました。店名は彼の愛称から取ったもの、お店のメニューは、ギリシャ家庭料理の先生をされていたというお母さんから譲り受けたレシピがもとになっています。オリーブオイルなど主要な食材は、すべて本国から取り寄せるこだわりよう。
「ギリシャ料理の特徴は、こってりしているようで、食べてみると案外あっさりしていること。味つけもシンプルだし、一番搾りのエキストラ・ヴァージンオイルを使っていますからネ。日本人の口にも合うんですよ」
なるほど、いちばんの人気メニュー「ユベチ」を食べてみると、よ〜くわかりました。「ユベチ」とは、“クリサラキ”というお米のような形をしたパスタを、肉入りのスープと一緒にオーブンで焼いたもの。一見、ビーフシチューのようなのですが……ひと口食べてみて、びっくり! どっしりした見た目とは違って、いくらでも食べられそうなさっぱり味。お肉はとろけるように柔らかく、トマトベースのスープはどこか懐かしい。そしてパスタは口の中でツルツル滑るような不思議な食感! あまりの美味しさに、家でもできる簡略レシピ(4人前)を伝授して頂きました。
ラム肉または牛肉(300g)にこしょうを振り、オリーブオイルで炒めます。次に賽の目切りにしたにんじん(1本)、セロリ(1本)、たまねぎ(半個)を炒めてから、肉と赤ワイン(100ml)を加えます。アルコール分が飛んだら、湯むきして刻んだトマト(2個)と、トマトペースト少々、イタリアンパセリ少々、シナモンスティック(半分)、クローブ(2個)、水4カップを加えて30分ほど煮込みます。さらに水2カップを加えて塩こしょうし、パスタ(500g)を加えて10分ほど煮たら、できあがり。
「ユベチを出しているレストランは日本ではウチだけじゃないかな」とスピリドンさん。他にもバカリャロ(タラのフライ)やシンプルなギリシャ風サラダなどがお薦め。大皿を皆でワイワイ分け合いながら食べるのがギリシャ風なのだとか。ギリシャのワインやウーゾ(ギリシャの蒸留酒)などドリンクの品揃えも豊富です。予算は夜で3000円〜とリーズナブル。
在日ギリシャ人にも大評判の「スピローズ」では、懐かしいギリシャの「お母さんの味」に出会えるのです。 |
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| 若者にこそギリシャ料理を知って欲しいと、裏原宿にお店を出すことを決めたそうです。外の喧騒からは考えられないほど、落ち着いた店内。 |
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お話好きなスピリドンさん。たくさんのエピソードを聞かせてくださいました。
それにしてもEURO2004で優勝したギリシャ代表のユニフォームが誇らしげです。 |
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| こってりしているようで、以外にさっぱりした味わいの「ユベチ」 |
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