「日本で秋の味覚といえば、きのこやサバ、さんまなどの青魚。それから栗などの木の実ですが、実はこれはイタリアでも同じなんです。特にポルチーニ茸は、イタリアの秋を代表する食べ物。日本でいうマツタケのような存在ですね。季節になるとスーパーやメルカート(市場)にポルチーニがあふれ、みんな待ってましたとばかりに料理します」
イタリアの秋の主役はきのこなんですね。ところで、イタリアンで青魚というのは、あまりイメージがなくて、少し意外な感じがしますが…。
「さんまはないですが、サバやいわしはよく食べていますよ。南イタリアのナポリのほうでは特に。わりと秋の食材は日本のものに似ていて、柿や栗、豆もよく食べます。特に11月ごろになると出回る焼き栗は風物詩のひとつです」
ということは、日本の秋の食材はイタリアンにも取り入れやすいんですね。
「そうですね。今日紹介したさんまのパスタは、シチリアでよく食べられている、いわしとウイキョウのパスタをアレンジしたものです。脂ののった個性の強い青魚には、風味の強い野菜を組み合わせるとおいしいので、今回はウイキョウのかわりにセロリを使いました。トマトの酸味も、青魚独特のクセをやわらげてくれるので相性がいいんです」
なるほど。トマトの軽やかさが加わって、青魚のイメージも変わりそうですね。これからますます食べ物がおいしくなる季節。旬の食材をイタリアンで楽しめるのはうれしい限りです。
「もうひとつ、ヨーロッパの秋といえば、ぶどうの収穫の時期でもあります。ぜひワインと合わせて味わってほしいですね」